ESG活動 ESG Acivities
当社は、2021年12月、金融安定理事会(Financial Stability Board:FRB)が設置したTCFD(*)提言への賛同を表明いたしました。
2004年7月にISO14001を認証取得し、環境マネジメントシステムを構築、品質環境方針に則り、環境保全活動、環境調和型商品の販売促進等に積極的に取り組んでまいりました。
そうした環境活動やCO2排出量削減に対する取り組みは、2004年より発刊の環境報告書にて報告・開示してまいりましたが、事業活動の基盤である地球環境の持続性確保は最重要課題であり、特に人類共通の課題である気候変動問題の解決は国際社会の要請であると認識し、今後はこれらの取り組みをより一層充実させるとともに、TCFD提言に基づいた関連情報の開示に取り組んでまいります。
(※)TCFD
気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の略であり、2017年6月に気候変動に対する企業の取り組みについての情報開示について提言をまとめた最終報告書(TCFD提言)を公表し、企業等に対し、気候変動関連リスク及び機会に関する項目について開示することを推奨しています。
当社グループでは、サステナビリティ経営をグループ全社で横断的に推進するため、環境課題に関する具体的な取り組み施策について、業務執行の最高意思決定機関である取締役会で協議・決議しています。
また、半期に一度開催される「サステナビリティ推進会議」において、取締役会で協議・決議された環境課題への対応方針等を共有し、当社グループの環境課題に対する実行計画の策定と進捗モニタリングを行っています。
取締役会は、サステナビリティ推進会議で協議・決議された内容の報告を受け、当社グループの環境課題への対応方針および実行計画等についての論議・監督を行っています。
代表取締役社長は、取締役会の長を担うと同時に、「サステナビリティ推進会議」の議長も担っており、環境課題に係る経営判断の最終責任を負っています。
「サステナビリティ推進会議」で協議・決議された内容は、最終的に取締役会へ報告を行っています。
当社は、気候変動リスク・機会に対する当社戦略のレジリエンス及び異なるシナリオ(1.5℃、4℃)における事業・財務インパクトの影響度を評価することを目的として、シナリオ分析を実施しております。気候変動リスク・機会の重要性評価にあたり、「移行リスク」「物理リスク」、「機会」の区分で、サステナビリティ推進部門にて事業・財務インパクトの項目を抽出、シナリオ特定と7の評価項目を選定し、評価を実施いたしました。評価にあたっては、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した「1.5℃シナリオ」「4℃シナリオ」などを考慮し、事業・財務インパクトの影響度を検討いたしました。
これらの評価は次の通りです。
リスクの種類 | リスクの概要 | 時間軸、事業・財務インパクトへの影響度 | ||||||
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世の中の変化 | 当社のリスク | リスク内容 |
時間軸 ※2 |
1.5℃シナリオ ※3 |
4℃シナリオ ※4 |
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リスク | ||||||||
移行リスク | ||||||||
制作規則 | ||||||||
政府の環境規則の強化 | 炭素税の導入 | 炭素税による増税 | 中長期 | 軽微 | 軽微 | |||
市場 | ||||||||
省エネ需要の増加 | 再生エネルギー価格の上昇 | 省エネ調達によるエネルギーコストの増加 | 中長期 | 軽微 | 軽微 | |||
物理リスク | ||||||||
急性 | ||||||||
台風・豪雨等による水害 |
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中長期 | 大きい | 非常に大きい | |||
慢性 | ||||||||
気温上昇・降水、気象パターンの変化 | 物価上昇・品質低下 |
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長期 | 大きい | 非常に大きい |
機会の種類 | 機会の概要 | 時間軸、事業・財務インパクトへの影響度 | ||||||
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世の中の変化 | 当社の機会 | 機会の内容 |
時間軸 ※2 |
1.5℃シナリオ ※3 |
4℃シナリオ ※4 |
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機会の種類 | ||||||||
エネルギー源 | ||||||||
電力調達の多様性 |
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電力の直接仕入れによる中間コストの削減 | 短中長期 | 軽微 | 大きい | |||
市場、製品及びサービス | ||||||||
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環境配慮に取り組む企業への販売 | 中長期 | 大きい | 非常に大きい | |||
政策規制 | ||||||||
政府の環境規制の強化 | 炭素税の導入 | 温室効果ガス排出量ゼロの達成による炭素税非課税 | 中長期 | 軽微 | 大きい |
企業を取り巻く環境が複雑かつ不確実性を増す中、企業活動に重要な影響を及ぼすリスクに的確に対処することが、経営戦略や事業目的を遂行していく上では不可欠となっております。
当社グループ全体のリスク管理機関としてリスク管理委員会を設置し、定期的に当社グループのリスクの特定及び検討・対応・協議しており、その内容を取締役会報告しております。
また、当社グループは、気候関連問題を経営上の重大な影響を及ぼすリスクとして位置付け、サステナビリティ推進会議担当事務局の調査、リスク・機会の洗い出しに基づき、サステナビリティ推進会議と取締役会を通じてシナリオ分析を評価し、適切に管理してまいります。
“2050年度カーボンニュートラル”をキーワードに、2050年の長期ビジョンを実現するために短・中期目標を掲げています。
具体的には2013年度を基準年とするCO2排出削減量(Scope1+Scope2)を2030年度までに実質50%、2050年度までに実質0%の目標を設定しています。
2050年カーボンニュートラル
2030年 2013年度比 50%削減